今日から8月。こちら神奈川は午後から大雨となりました。
雨の勢いが強く、緑の濃い里山の景色も灰色の世界に。交通にも影響が出ました。最近、豪雨による被害が多くなっていますので、天候には気をつけてお過ごし下さい。
さて、安全と言えば天候だけでなく、毎年夏休みに気になっていることがあります。それは帰省時の「祖父母と幼い孫」問題です。
久しぶりに会う孫は可愛くて仕方ないことでしょう。いくら画像を簡単に送って貰える時代になったとは言え、直接会えるほど嬉しいことはありません。
そして帰省した娘・息子も、自分の子がおじいちゃん・おばあちゃんと触れ合うのは嬉しいものです。実家では自分もひと息つくことが出来ます。夏休み中に家族が集まる姿は、知らない他人が見ても、ほのぼのとした気持ちにさせてくれるものです。
しかし・・1つだけ注意して欲しいことがあるのです!
祖父母は年々、年を重ねています。どんなに元気に見えても、体力・機能は前回会った時のままとは限りません。また、普段自分のペースで行なっている畑仕事等と、動きが活発な孫の世話とは、全く勝手が違います。
孫と会えたら、あれをしよう・これをしよう・あそこにも行ってみよう、と張り切って計画を立ててくれるかもしれません。親も全部任せてしまえば、子の世話から解放され、自由の身になれて、嬉しい申し出となるかもしれません。
ショッピングモールに買い物に行く。動物園・水族館・遊園地に行く。
そのくらいでしたら、大きな危険は感じません。
周囲にはお客やスタッフなど人がいて、何かあっても、誰かが助けてくれるでしょう。
しかし、限られたスペースではなく、自然の中に入っていく時は、危険リスクは高くなると思うのです。孫にカッコいい所を見せたい・・そんな気持ちが働くと、なお更判断力を鈍らせたり、無理をすることにもつながります。孫は孫で、甘い祖父母にわがままを言うかもしれません。何が起こるか、その場に居なければ、親は判断できないのです。
普段は離れて暮らす幼児・小学生の孫と祖父母。久しぶりに再会した祖父母が、
☆孫を登山に連れて行く
☆海や川に釣りに連れて行く
そんな提案があったら、ぜひ親世代も1人は同行するようお勧め致します。夏休みの帰省中の「祖父母と孫」の山での遭難、水の事故、時々こうしたニュースを耳にしては心が痛んでいました。
では親族全員が揃っていれば安心かと言えば、大勢で楽しいバーベキューをする時なども、幼児が行方不明となり、川に流されてしまった、近くの線路に入ってしまったなど、悲しい事故は起きています。前もって言い聞かせたところで、何をするか分からないのが幼児です。大人は目を離してはダメです。水辺などへ出かけた際は、できれば小学校を出るまでは、親が十分気をつけてあげて欲しいのです。
家族がわざわざ子をそこに連れていき、目を離して幼い子どもが犠牲になるほど可愛そうなことはありません。
いつもとは違った環境で、祖父母として孫に普段出来ない体験をさせてあげたい、その気持ちは間違っていませんし、大事なことです。しかし悲しいかな、ただ可愛いだけでは孫は守れないのです。
年齢とともに、人は見えずらくなったり、聞こえずらくなったり、痛いところが出てきたり、俊敏な動きが出来なくなったり、疲れやすくなったり、暑さの感覚が鈍ったり、注意力が散漫になったり・・自分が子育てをしていた頃と孫の時とは違うのです。50代の私でも感じます。
そんな事を高齢親には言いずらいかもしれませんが、ものは言い様です。自分も一緒に、三世代揃って行きたいと申し出れば、嬉しくない祖父母はいないと思います。
そもそも親が自分の都合で子を預けるのと、親孝行とは別ものだと思うのです。そこは分けて考えましょう。祖父母の希望を叶え、同行して重い荷物があれば持ってあげる。祖父母には大きな責任を負わせない。いいとこ取りをさせてあげる。それが親孝行だと思います。子を預けて友人と会いたい時などは、「祖父母と孫」は実家で普通に過ごして貰っていた方が、連絡も取りやすく、リスクは少ないでしょう。
親元に帰り、つい甘えてしまう気持ちは分かるのですが、自然の怖さ、高齢者の限界、子どもへの責任は忘れずに過ごしていただきたいと思います。
後から振り返れば、そんな注意が必要な時期は何年でもありません。子が中学生にでもなれば、きっとその頃を懐かしく感じることでしょう。