家族というは、構成も人そのものも変化していきます。結婚・誕生・独立・死亡と、一生のうちで何度か形の変化を経験していきます。

 

年が明けて飛び込んできたのが、英国王室・ヘンリー王子の王室離脱問題でした。幼くして実の母を亡くした兄と弟。どちらも王室の一員として生まれ育ったので、結婚後も、方向性の大きな違いはないものと思い込んでいました。

 

しかし、人は変わります。王室メンバーでさえも。家全体や家族一人一人との関係性も。いわゆる「赤の他人」が一人入れば、家族の形とともに子も変わるのです。他人が複数入れば、更に複雑な変化が起こり得るもの。

 

 

いいとか悪いとかではなく、年月が経つとはそういうことなのです。

 

結婚という大きな人生の転機には、親の作った家族の手の内にあった自分を卒業し、新たな自分を模索するものです。この王室離脱問題には全世界が驚いたと思いますが、一番驚いているのはヘンリー王子本人かもしれませんね。

 

人生を共に生きようと思った人を得て、王室の枠組みから外れた形となりました。

 

私たち一般家庭では、誰の了承を得るでもなく、もっと簡単に変わってしまいます。

 

親はいつまでたっても、昔の親子関係のままの頭でいるかもしれませんが、それぞれ人生のパートナーと歩むようになれば、文化も生活様式も新しく築いていくはずです。

 

「うちの子たちは揉めたりしない。」という親は多いのですが、そんなに相手の言いなりになる意見を持たない大人に育っているのでしょうか。

 

一人前の大人となったら、自分自身の考えを持っています。もちろん、配偶者からの影響も受けながら。

 

医療の選択や介護、相続といった難しい問題については、親の方で考えておくことが大切です。性格が悪いとかきょうだい仲が悪いとか、そんな種類の話ではありません。

 

医療も介護も、親の尊厳に関わる難しい選択です。

 

あの世に行くとき、子の悩みを一つでも消しておきたいのでれば、自分の身体の事は自分で決め、財産の譲り方についても、しっかり決めておきましょう。親自身の事は、すべて親が撒く種だと認識して下さい。

 

将来の事について伝えられるのは、元気で意思表示ができるうち。医療については難しいので、自分で決められない場合は、「誰に決めて貰うか」を指示しておくのも一つの手段です。

 

親としての悩み、そして子の悩みは、王室も皇室も一般家庭でも、どこでも存在するものなのですね。メーガン妃もまた、今は自分の胸元に抱く子が、いつの日か誰かとの出会いによって、全く生き方を変えてしまう姿を見ることになるのかもしれません。