結婚している人にとって、夫婦というのは「配偶者」という法的な意味に加え、暮らしや精神的な面でも家族の土台であり、その関係は人生の質に直結しています。

 

9月2日(土)、お茶の水のデジタルハリウッド大学駿河台ホールで行われた『年齢を重ねるほどに輝く、男と女の人生設計』という素敵なセミナーに参加してきました。

 

 

第一部の講師は、夫婦問題カウンセラーの高草木陽光(たかくさぎはるみ)さんです。著書である『なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由なく怒るのか』から学ぶ、夫婦を輝かせるポイントについてのセミナーでした。写真撮影やウェブへの掲載はOKです。

 

 

いま現状として、急増しているのが「死後離婚」を考える妻と、「帰宅恐怖症」の夫。

 

死後離婚はメディアによっても周知され、圧倒的に妻からの希望が増えています。帰宅恐怖症は、30後半から40代の男性に多いそうです。

 

そもそも男女の脳は違い、夫と妻は、全く別の生き物であると思って下さいというのですから、夫婦でこれを理解することで、コミュニケーションや調節していくことの大切さを共有していけるのでは、と思います。

 

 

50代後半の私の周辺では、単身赴任から自宅に戻った夫と、休日をどう過ごしていいのか分からないと悩む妻が出てきています。一緒に暮らしていた夫婦も、子育てが終わり、同じような状況です。今でさえ会話に困るのに、いずれリタイアしたら・・・と気の重いカウントダウンが始まってしまっているのです。

 

大きな問題を抱えていなくても、何となく微妙な空気感が漂う夫婦。シニア生活に入る前に、まずは夫婦共通の話題として、この本をネタに会話をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

目次を読むだけでクスっと笑えます。
普段理屈っぽい人も、本だと素直に受け入れてくれたりするのでお勧めです。

 

第二部の講師は小屋一雄さんで、著書『シニアの品格』から学ぶ、人生の上級者(シニア)になるためのセミナーでした。

 

リタイア後、「オレは元〇〇会社の部長をしていたんだ」はいつまで通じるか。人生100年時代に、最後までそのプライドを引っ張るのは無理では、というお話。女性にとっては近づきたくないシニアの代表格です。

 

男性は働くことで、いくつもの欲求を満たしてきました。収入を得ることや仕事仲間の存在、スキルの向上など。リタイアすると、それが一気にリセットされるわけですから、何らかの意識の転換がないと、段々と辛くなっていきますね。

 

肩書きはなくなり、今までとは全く違うコミュニティーの中で、「オレ様」を通すことは無理ですし、人間関係のスキルを学ぶことも、ひとつの手だと思います。シニアからの人生設計を考える時には、ぜひ、人の心というものにも向き合ってみて下さい。

 

第三部として二人のパネルディスカッションがあり、こちらも参加者の質問で大いに盛り上がりました。

 

 

さて、この数字をご存知ですか。

男性=19.46年        女性=24.31年

これは、65歳の時点での余命で、65歳まで生きた人は、その後まだ上記の年数を生きるとされています。100歳なんて無理、と遠慮がちな人も、この余命の数字は、参考に出来ると思います。あくまで統計(2015年)ではありますが、人生設計を考える上で、押さえておきたい数字です。

 

男女それぞれの違いを認め、存在を尊重し合い、自分らしく輝くシニア生活を目指していきたいですね。